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美しきかな、ガスボンベ愛ほか四題

ガスボンベ愛

 

初めて目にしてから、いつか写真撮りに来なくちゃと思い続けて数週間。

 

ガスボンベ専用の一部小屋根になった外壁。

ボンベだって野ざらしじゃ雨に打たれりゃ冷たかろ、雪に埋もれりゃつらかろう、業者さんも作業が手間だろう、ってな優しい心根に心が洗われる思いです。

 

ここを通るたび、敬意をこめて密かに頭を垂れております。

自転車愛

 

初めて目にしてから、まだあるうちに世の人々に伝えなくちゃと思い数週間。

 

すでに元の色がわからなくなった未だ現役!の働く自転車「廣神村号」

全身くまなく錆に覆われたbody、ごつい荷台、板より硬そうな革のサドル、すべてが神々しい。

 

決して乗り捨てられているのではありません。

その証拠に止めてある場所が時々で違っています。

一度も持ち主の方と遭遇したことはありませんが、きっとこの自転車のように質実剛健、働き者で御年80代?と想像します。

 

「物を大切に」だのともっともらしく口にすることがありますが、

これ見ちゃったらもう「マイリマシタ!」のひとことしかありません。

 

小屋愛

 

初めてこんな水路に面した小屋で野菜を洗ったりしたのは、いったいいつの頃かと思い数週間。

 

父の実家にありました。

はたして自身がお手伝いと称して何かを洗ったのか、後ろから見ていただけなのか、記憶はおぼろです。

お米や泥付きの野菜、川魚や洗濯物など、毎日のまさに「炊事洗濯」の場でした。

 

まだ新しい作りなのを見ると、今この時代にも必要とされているということ。

そしてきれいな水があるということ。(五頭山の伏流水です)

奥に続く粋な黒塀とマッチする黒板造りのシックな建物。安田瓦でしょうか、立派な瓦葺き。

簡素な用の美です。

 

夏はきっとスイカやトマト、きゅうりにジュース、ビールも冷やすのでしょうか。

「地球にやさしく」「環境とエコ」という言葉が巷にあふれていますが、つまり、こういうことでしょ。

 

竹愛

 

初めて足を踏み入れてみたら、発見。10年来の素通りに何かその日は胸騒ぎ?

水原八幡宮の手水鉢に色とりどりのアジサイが涼を感じさせてくれ、風流です。

 

が、うれしい発見はそこじゃなくて銅の水パイプ。節がある!まさに竹!グッジョブ!

井桁の白竹に合わせパイプも竹風に。新潟漆器の竹塗みたい。

次に行ったら「銅の鹿威し」出来てたりして、、。